魚などのオメガ3脂肪酸を豊富に含む食品を日常的に摂取していると、致死的な心疾患のリスクが低減する可能性があるとの研究結果が、「JAMA Internal Medicine」オンライン版に6月27日掲載されました(CareNet)。米タフツ大学(ボストン)フリードマン栄養科学政策学部長のDariush Mozaffarian氏らの研究だそうです。
魚は、食事由来のオメガ3脂肪酸の主な供給源だ。特に、サケ、マス、イワシ、ニシンなどの脂ののった魚に最も多く含まれる。米国農務省(USDA)によ ると、クルミ、アマニ油、キャノーラ油、その他の種子やナッツは、αリノレン酸として知られる植物由来のオメガ3脂肪酸を含む。
研究では、約4万6,000人を対象とした16カ国19件の研究を分析した。対象者のうち約8,000人で初回の心臓発作が生じ、2,781人が死亡し た。植物由来および魚由来のオメガ3脂肪酸は、非致死性の心臓発作のリスク低下には関連しなかったが、致死的な心臓発作のリスクの約10%低下に関連して いた。ただし、この研究は直接の因果関係を証明できるものではない。
Mozaffarian氏は、「健康的な食事の一環として、魚とオメガ3脂肪酸を摂取することの重要性が支持された」と話す。研究筆頭著者は、「今回の結果は、オメガ3脂肪酸が心疾患に及ぼす影響について、これまでで最も包括的な全体像を示している。本解析では多様な研究を対象に含めたが、年齢や性別、 人種、糖尿病の有無、アスピリンやコレステロール低下薬の服用にかかわらず、この結果は一貫して認められた」と述べている。
院長コメント
以前から魚は体にいいと言われていますが、改めてデータがそろったようです。重要な点は糖尿病の有無やアスピリン、コレステロール低下薬服用に関わらないというところですね。「健康な方はより健康に、そうでない方もそれなりに」いいようです。