味覚障害と嗅覚障害
新型コロナ感染症で味覚障害と嗅覚障害が起こるということが取りざたされています。
最新の論文では、比較的若い人、男性より女性に多い傾向にあり、主症状(咳、痰、発熱等)の前に先行して出現する傾向にあるとの報告がなされました。早期に病気を発見する症状としても注目されます。
そうは言っても味覚障害と嗅覚障害って意外とどういうことかピンと来ないですよね。言われて見たらなんか味が変な感じがする、とか変な匂いがするような気がするとか思ってしまいます。
そこでお勧めがあります。健康な時にしっかりとした味や匂いのチェックをしておいて、それを基準に確認すればいいと思います。
醤油の味、砂糖の味、わさびの味、香水の匂い、消臭剤の匂い、便の匂い(ちょっと嫌ですが)とか。大切なのはいい味いい匂いだけでなく嫌な味嫌な匂いもチェックしておくことです。異常な場合は明らかに変わってくると思います。
ただ、味覚障害は亜鉛不足等でも起こり得ますし、嗅覚障害は花粉症や他の風邪でも起こりますから過剰に心配するのも良くないでしょう。
また、耳鼻咽喉科学会から以下の提言がなされていますのでご参考まで。
1.急に「におい」や「あじ」の異常を感じるようになった場合には、万が一、新型コロナウイルス感染症であったときに周囲の人に感染を拡大する可能性がありますので、2週間は出来るだけ不要不急の外出を控えてください。その間、医療機関への受診は控え、体温を毎日測定し、手洗いをこまめにしてください。人と接する際にはマスクをつけて対話をしてください。
2.嗅覚・味覚障害の治療は急ぐ必要はありません。自然に治ることも多いのでしばらく様子を見てください。特効薬はありませんが、2週間経っても他の症状なく嗅覚や味覚が改善しない場合は耳鼻咽喉科外来を受診してください。