コロナウイルスに打ち勝つために 〜免疫編〜 ④運動
自粛下でのゴールデンウィークが始まりました。
いい天気なのに自粛というのも辛いところありますね。
散歩くらいはいいだろうから外に出たいけど、なんか億劫になってしまって。
当院の患者さんも何人かそのようにおっしゃってます。
だからと言って家にいていろんな運動の動画が出てるとか言うけど、家ではやっぱりできないんですよ。
そのような声も聞きます。
その通りです。
私も昨日お休みいただきましたが1日中家にいて、そうすると一人で何かやろうと思ってもやる気が起きず何か食べたくなってしまいます。幸いあえて食べ物置かないようにしているのでつまみ食いは避けられましたが。
そこで一つご提案は、運動の意義について知っていただきやらねば!と思っていただくのがいいのではないかな思います。
運動も免疫力アップにつながるというデータが昔から蓄積されています。
何でもかんでも免疫ということに懐疑的な方もいらっしゃるかもしれませんが、私も免疫を専門にしてきた者の一人として間違いなく免疫は日常生活の様々な調整で良くなります。
運動で免疫を上げるポイントは何か。それは、
「体温を上げる」
ということです。正確に言うと基礎体温を上げるということです。
なぜかと言うと体温が上がるとリンパ球やマクロファージといった免疫細胞の元気が高まることがわかっているからです。マクロファージという強力な殺菌細胞は温度センサーを持っていて38.5℃くらいがベストに働くという研究報告もあります。通常は37℃がベストとされています。36℃ではやや低いんです。この1℃の差は実はとても大きいとされています。
ある報告では、体温が1℃下がると免疫力は30%程度低下し、1℃上がると5倍程度上がるとも言われています。
私は以前ある細胞の特殊な培養方法を試していた際、37℃の培養と36℃の培養では機能がまるで違っていました。もちろん37℃がベストです。多くの培養は37℃で行なっています。
風邪を引いて少しくらい熱が出るのは決して悪いことではないのです。
最近発熱にとても敏感になって37℃ちょっとあるとドキッとしてしまいます。でもリンパ球たちにとってはベストの温度なんですね。だから少し熱があったらリンパ球たち頑張ってと応援しときましょう。
では基礎体温をどうやって高めるか。オススメなのは筋力を高めるといことです。
筋力が高まると基礎代謝が上がって基礎体温も高くなります。しかも痩せる効果もありますよ。
もちろん有酸素運動も有効ですが、筋肉を意識していただくとよりいいと思います。
どこの筋肉を鍛えるか。大きな筋肉を鍛えるのが効果的です。ビッグ3とされている筋肉部位がありまして、それは肩、背中、太ももです。
色々方法があって詳しくお伝えしたいのですが、今回一番強調したくて簡単に筋肉をつけることができる場所は太ももです。
ウオーキングがやはりいいです。
千葉市からウオーキングのモデルコースが出ているので参考にされるのもいいかと思います。
https://www.wstv.jp/course/pref_12_chiba.html
ただこれは少しまとまった時間が必要になるので、もっとオススメなのはちょこまか何回も歩くという方法です。10分程度でいいので早足でちょこまか歩く。できれば少し荷物持って階段等も含めて少し汗ばむ程度まで歩く。何かの用事のついでにすると効率的ですね。
あと、ご自宅で椅子に座っていて、立ち上がるときに拳一個分お尻を上げた状態で3〜5秒止まって立ち上がる。座るときにやってもいいです。できれば10秒できるとすごいです。上級者は片足で立つ。これを1日5回、できれば10回生活習慣として取り入れるのがコツだと思います。
これはかなり効果的です。
体温は日内変動と年内変動があります。朝が低くて夕方高くなる。夏が低くて冬が高いです。年内変動は意外ですね。でも夏風邪をひくとひどくなるのはこういうことから関連しているようです。ただ基礎体温を上げておくとこの変動がなくなります。そして運動は午前中がオススメなのです。体温低めですから。もちろんいつでも都合のいい時で良いですが。
あまり激しい運動をすると直後に免疫力がすごく下がるとのデータもありますから眉間にシワを寄せる運動はやめときましょう。あくまでも笑顔です。
自粛の中でできる運動はコロナ対策にもなるんですね。これをやる気のきっかけとして自粛中の運動に取り組むと少しはやろうかなと思いませんか?思わないかなあ。
私の姪っ子はお笑い番組見て大笑いしすぎて腹筋割れてます。そういえば健康です。これも方法かも。