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関節リウマチとシェーグレン症候群
シェーグレン症候群という病気をご存知でしょうか?
聞いたことがある方も多いと思います。
実はシェーグレン症候群はとても多い疾患で、膠原病の中でも最も多い可能性があると言われています。この病気は涙腺や唾液腺などの外分泌腺に慢性的に炎症が起こる自己免疫疾患です。ドライアイやドライマウスなどの乾燥症状が主症状です。ただこの主症状のみにとらわれているとシェーグレン症候群を見逃してしまう危険性があるので注意が必要です。
特に関節リウマチを患っておられる方は要注意です。そもそも関節リウマチとシェーグレン症候群は合併率の高い疾患同士です。常にシェーグレン症候群の有無を注意する必要がありますが、決して乾燥症状が気にならないで合併してくるケースもあるんですね(合併していれば実は乾燥状態であることが多いですが)。
例えば、関節リウマチの活動性が比較的良いのにいつもと違う関節の違和感があったり、移動性の関節痛が出てきたり、総蛋白量の増加つまり高ガンマグロブリン血症と言って免疫蛋白の増加が伴ってきたり、環状紅斑といって赤い輪っか状の発疹が出てきたら合併している可能性があるので要注意です。
シェーグレン症候群そのものは決して重篤な病気ではありませんが乾燥状態を放置していると不具合も生じてきますので適切な対応が必要です。