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COVID-19軽症者の増悪時にみられた所見について
このほどCOVID-19軽症者の増悪時にみられた所見について自衛隊中央病院から報告がありました。とても参考になる報告ですね。(CareNetから)
特徴としては、軽症者の多くが症状に変化なく軽快、異常な肺炎像がある方の約3分の1で症状が増悪していたとのことです。
詳細は下記です。
<重症度、主な臨床症状(ともに入院時/全観察期間)>
重症度
無症状:41.3%/31.7%
軽症:39.4%/41.3%
重症:19.2%/26.9%
臨床症状(一部抜粋)
発熱:28.8%/32.7%
咳嗽:27.9%/41.3%
呼吸困難:6.7%/18.3%
頻呼吸:15.4%/23.1%
SpO2<93%:2.9%/13.5%
主な特徴としては、増悪する高齢者は酸素濃度(SpO2)の低下が見られ、若年者は頻呼吸が見られる傾向があるようです。
また、血液生化学検査所見について、COVID-19症例ではCRP、LDH、AST、eGFR、Naに有意な差があり、リンパ球減少が観察されるとの報告があります。その中で軽症者は異常初見のない場合が多く、増悪例はリンパ球減少が目立つようです。