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運動は午前中にすべきか、午後にすべきか? 食前か食後か?
サンディエゴで開催された米国糖尿病学会学術集会において、1日における運動タイミングというテーマについてアルバータ大学の発表によると、空腹状態での朝の運動は、1日の遅い時間帯に行う運動と比較して、脂質酸化率が高く、体重管理が良好で、骨格筋の適応が経時的に良好である傾向があるということでした。同発表によると、2型糖尿病の場合は、運動への適応と長期の血糖コントロールのためには、空腹時の運動が優れている可能性があると提案しています。
しかしトロント大学によると、とくに食後の血糖値に注目した場合、朝だけ運動するという主張は不十分だとしています。
一方最近実施されたLook AHEAD試験では、午後(午後1時43分〜5時)に最も活動的な群において、ほかの時間帯に運動した群と比較し、1年間の集中的生活習慣介入後の全体的な血糖コントロールが最も改善したと報告しました。午後に運動した人では、血糖コントロールのための血糖低下薬の必要性がなくなると定義され、糖尿病の完全な「寛解」の可能性も増加したとしています。(ケアネットニュースより)
まとめると運動は午前中でも午後でも効果はあり、食前も食後もそれぞれの利点があるということです。もしもどちらも選択できるのであれば、自分の血糖値パターンを理解して空腹含めた全体の血糖値が高い場合(比較的肥満傾向の方)は午前中の運動が良く、空腹時は比較的良いが食後血糖が高くなるケース(比較的痩せ型の方)では食後の運動がよりベターなのではないかと思います。