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糖尿病性腎臓病の治療戦略
糖尿病の合併症の一つ腎臓病はしっかり対策をする必要があります。透析導入原因疾患の第一位でもありますし、死亡リスクにもつながる怖い合併症だからです。
いろんな数多くの臨床研究がこれまでなされ、以下の薬剤がしっかり腎保護効果のある薬剤となります。
RAS阻害薬:降圧剤の一種。レニンアンギオテンシン系というホルモンを抑えて腎保護をきたす薬剤です。
SGLT2阻害薬:糖尿病薬の一つ。腎臓から糖分を排出して血糖を調整する薬剤ですが、そのメカニズムの副産物としてナトリウム排出効果等腎臓を保護する作用があることがわかりました。ただし腎機能低下例では効果が弱まります。
非ステロイド型選択的MR拮抗薬:腎臓が悪くなる際、腎臓が繊維化と言って硬くなる変化が起こります。この繊維化に関与しているのがミネラルコルチコイド受容体(MR)の過剰活性化です。これをブロックする薬剤です。
GLP-1受容体作動薬:糖尿病薬です。ナトリウム排出による利尿効果があり、これが腎保護効果につながると言われています。
これが今糖尿病性腎臓病治療の4本柱と言われていて、当院でも積極的に取り入れています。
